32 器の差

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最近は普通に「いっぱいいっぱい」と言う言葉を耳にする。

でも「そりゃお前さんの器の問題だろ貞吉」と思う。

先日、会議で「人は何杯まで水が飲めるのか?」と言う話になった。
「よーし、競争だ」と2人のADが大量の水を持ち込んで競う事になった。
ルールは一杯ずつコップに注ぎ飲み干して行く。
これを繰り返してたくさん水を飲んだ方が勝ちと言うゲームだ。

結構な量飲める。

2リットル位。

でも1リットルあたりからかなり苦しそうだ。

で、2リットル越えをした瞬間、安心したのか
向かって右のAD(このADはなぜか辞めてしまった)が口からピュ〜っと水を吐き出した。
胃から逆流して、アメリカのアニメで溺れた人みたく、、、
どうやら「いっぱいいっぱい」になったらしい。

しかし、本当の「いっぱいいっぱい」は、もっと前に二人共に訪れていた。
ゲームが終わるとすぐにトイレに駆け込んだ二人。
で、トイレから帰って来た彼らが口を揃えて行った。

「ケツからも水が出てきました。」

おそらく2リットルの水は、いっぺんに人体に入れてはいけなかったようだ。

トイレと言えば、昔、兄貴とデパートのトイレに入った。
隣り合わせの大便器、、、
で、隣から「ウォオオオ〜」と言う兄の雄叫びが聞こえた。
その瞬間、兄は水も流さずに便所から出て来て僕を呼んだ。
「おい元!見てみろ!すげーぞ!」
何の事かと用を済ませた僕は扉を開ける。
兄は半ば強引に僕の腕を引っ張り、まだ流してない便器を「アレを見ろ」と指差す。
そこには見事に2回転半とぐろを巻いたうんこがあった。
そぅ、あられちゃんがツンツンする漫画の中のうんこが現実の世界に立体として存在していた。

全然汚くなかった。
キディーランドに売ってるぐらい完成度が高かった。

その時は、うんこを自慢する兄の器のでかさに感服したもんだ。


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