18 受信

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多摩美術大学在学中。
通学は八王子駅からバス。
山を2つ越える。

友達の話。

「最近、変なんだ」
「なにが?」と僕。
「視線を感じるの」

その子は、アイドルっぽくブリブリな感じで
確かに人に注目される女の子だった。ところが、、、

「どんなとき視線を感じるの?」
「いつもよ。今も目がいっぱいあるもん」と
蚊柱を払うように手を左右にバタバタと振った。

そう、彼女の目の前には空中に浮遊するいくつもの目が見えるのだと言う。

時々、何かを感じすぎる人がいる、、、
そう言う人達は、見なくていいものまで見てしまう。

ヘェ〜これが王の墓か〜すげーなぁ〜と思うか
可哀想に、何人の労働者が苦汁を飲んだ事だろう、、、と思うか
人それぞれだが、、、、

僕は、どっちかと言うと前者だ。。。
そんな考えすぎなくても、、、と、、、

それから、しばらくして彼女は、いわゆる病院に通う事になった。

数少ない友達がいなくなって数ヶ月。
学校へ行くバス乗り場で彼女にあった。

ところが、以前は女の子女の子してたのに
頭を丸坊主にしアーミーファッションに身を包み
まるでGIジョーみたくなってた。

別人だった。
「ヤッホーもう大丈夫!」

彼女は、社会と言う戦場に果敢にも立ち向かう事に決めたようだった。

でも、なんだか
昔の彼女の方が正しかったんじゃないかなと思った。
「大丈夫って、、、ちっとも大丈夫じゃねーじゃねーか、、、」

みんなちょっと無理をして社会で生きているんだろうな、、、

突撃ーーー!!



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