6 妄想写真館③〜デキル男伝説〜
「おい,また山田の奴が伝説作ったってよ、、、」
「マジかよ?この前、カブトムシのメスにツノつけてちびっ子を喜ばせた山田が、また伝説を?」
「全くあいつは怪物だよ、、、」
「で、今度は何をしたんだ?」
「ほら、3番出口あるじゃん。
あそこ雨が降ると地上から雨が流れ込んできて水浸しになっちゃうじゃん、、、」
「あ〜俺、乗客に怒られたもん、地下鉄はどーやって地下に入れたんだ!って」
「三球かよ!論点ずれてんじゃん!だいち、そんな事、駅員に言われてもな、、、
そーいや俺も、なんで地下鉄は夏の暑い日に切符販売機のおつりが出てくる所から
ひんやり涼しい風が出てくんだ!って、怒られたよ、、
中の奴らだけ涼んでんじゃねー!って言いやがんだぜ。
お前らは移動中だから良いけど、こっちはずーっとモグラみたいに地下にこもってんだ、
ちょっとはこっちの身にもなってほしいズラ。」
「お前、語尾変わってんぞ」
「そんな事より3番出口だよ。
いっつも雨の日はビショビショだったあの階段に
山田の奴が小さい堤防作りやがった!」
「小さい堤防?」
「あ〜、今まで、階段全体に雨が流れてただろ。
でも、その堤防のおかげで雨水は脇に流れて
足を滑らせる心配もなくなったって訳さ!」
「山田の奴、ちょっと見ない間にデカクなりやがって、、、」
「あいつはこの日本を変えてくれるかもしれないっチャ、、、」
「え〜?俺、めぞん一刻派〜!」