34 バカムスコ

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男性は自分のポコチンを「息子」に例える事がある。
きっと、自分とは別の人格にする事で責任転嫁してるんだと思う。
しかも、息子なら自分の手に負えないフリも出来たりする。

「またウチの息子が悪さしましたか?」
「今度キツく言っときますから」
「あいつはホント何度言っても聞かない奴でして、、、」

本体の良心とは別に、夜な夜な繁華街を一人歩きするバカムスコ、、、

しかし、そんなバカ息子に振り回される女性はかわいそうだ、、、
こんなことがあった。。。

それは学園祭の最終日。
辺りはすっかり暗くなり、僕と女友達のMは
模擬店の明かりや後かたずけの準備に追われる学生達を見るともなく
ボーッと二人並んで道端に座って一服していた。
慌ただしかった数週間が幕を閉じる、、、
そんな安心感からか彼女がぽつりと言った、、、

「わたしレイプされちゃった、、、」

蚊に刺された、、、位事件性のない言い方だった。
それがまた彼女がいろんな事考えたんだろーなと悩みの大きさを感じさせた。
突如、僕の中に怒りが込み上げて来た。
そんな告白をするって事は助けを求めてるんだろうなと思った。

「誰がそんなひどい事したんだ!?」
男らしく言った。
でも、自分の彼女でもない女性を本当の意味で守れるなんて思っちゃいけなかった。
救えないのにしゃしゃり出てはいけない。

彼女は人差し指を一本だけ出しゆっくりと目の前の模擬店を指差した。

「あの人、、、」

そこには筋肉隆々でタンクトップ姿のお兄さんが
ビールケースを恐ろしいほどの早さでかたずけていた。

僕が彼女に言える事はひとつだけだった。

「へぇ〜そぅ〜、、、、」

その話題も友情もそれっきりになってしまいました。
やっちゃった!テヘ!


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